営業部長 大川康徳
知らないに勝る勇気は無い
私が入社した約20年ほど前の話です。
当時入社したばかりの私は、全くと言って良いほど建設業界経験も営業経験も無くこの世界に飛び込みました。「知らないに勝る勇気は無い」とはこの事でしょうか?(笑)
当然、訪問させていただけるお客様も居りませんし、ましてや「建設営業経験ゼロ」の入社したばかりの人間に「はい、いってらっしゃい」などと会社側も言えるはずも無く、設計部・工事部・不動産管理部など各セクションの流れなどを1通り研修してその後、約1ヶ月先輩達と「同行訪問」をしました。
先輩方との同行の日々
先輩方との同行の日々、今でも懐かしく思います。
ある先輩は、仕事の話を約10分、後の2時間は「趣味」「スポーツ」「奥様と家族」「自分の持病」などなど、あっという間に時間が過ぎたのを覚えています。
「仕事の話をしなくて大丈夫?」などと勝手に心配していた私ですが、今は私がそれをしています。2時間ならまだ短い方でしょうか(笑)
ここで少し話を変えて「私共の商品」について触れさせていただきます。
よく『他社様』のチラシや広告で『期間限定、建築坪単価○○円から』や『先着○○名様に限り一棟○○○万円でアパート建築と経営をサポート』などお見受けします。
当然それは、他社様が企業努力をされた結果に商品化された『メリットのある企画』ですし、ある意味私共も『羨ましい企画だなぁ』と時々思う事さえあります。
そんな中ではありますが、平成23年に『25周年』を迎えさせて頂いた弊社では、創業当時から一貫して会話の中から建物に対するお客様のイメージを捉え、デザインと建物に反映させた『商品』として企画・立案する事を教え込まれたまいりました。地主様の土地に対する『愛着と思い出』その思想を一遍も逃さず丁寧に仕上げる事。
私共はこの仕事を地主様にお伝えする方法として『洋服の仕立て方』に、たとえさせて頂いております。
服の仕立ても建築も同じ手順
私が幼い頃、狭い家でしたが、自宅に「仕立て」注文のお客様が月に2・3名ほどお見えになっていました。
体系の寸法を測るのに2時間から3時間掛かっていたように記憶しています。
メジャーを首から下げ、手に鉛筆を器用に挟み『上から下へ』流れるように次から次へと的確な採寸を行います。
その合間に、細かいところは覚えていませんが「好きな音楽」「ショッピング」そして「家族や友人の事」など会話が弾みます。お互い3時間近く『立ったまま』の作業が続く訳ですから母も飽きさせないように努力していたようです。もしかすると私の予想をはずれて、単純に『話好き』の人間だったのかもしれません。そして終了間際の休憩ティータイムを迎える頃には、ラフなデッサンと数字がびっしり書き込まれたA3サイズ程の紙3~5枚ほどテーブルに置かれていました。
本人にしか解らない文字とデッサンですが、それはまるで一枚の抽象画のようでした。が足元に置かれていました。
母はそれを基に型紙を作り、生地を裁断します。仮縫いから最終仕立てに至るまで何週間も掛かります。話し好きな母もさすがに一言もしゃべらずただ黙々と仕上げます。
何日も夜中までミシンの音がしていたのを今でも覚えています。
私共は、お客様ニーズや取り扱う商品の違いはありますが「服の仕立ても建築も同じ手順」だと信じております。
〇地主様、との会話から建物企画を一緒に考える。
〇地主様、また入居者様の視点から「長く・便利に使っていただく」発想から考えてみる。
〇「奇抜な形」がデザインではなく「住みやすさと使い易さ」が自然とデザインになる。
私共の商品は「売っておしまい」の仕事ではありません。
先輩達からも「親戚を増やしていくような仕事」と教えられました。
会話から、じっくりお付き合いを始めさせていただければ私共は幸いです。
株式会社 日興建設 大川








